SEO対策の具体的な方法と費用を解説

SEOに関する基礎知識

SEOについて

・SEOとは?

現代において「SEO」という言葉は、世の中に広く知れ渡っています。企業に勤めるビジネスパーソンの中には、一度は耳にしたことがあるという方も多いと思います。

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略で、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」という意味になります。

同時に企業などでは、「SEO対策の強化」を政策の目標に掲げている企業も多いと思います。

SEO対策とは、GoogleやYahoo!などを使って調べものをする際、検索結果に自社サイトを上位に表示することで多くの流入を得ることを目的にすることを総称して、SEO対策と呼びます。

ただ、SEO対策はただ検索結果で順位を上位に上げることだけだと思われがちですが、それは誤解です。SEOという言葉には、順位を上げることを意味にしているのではありません。検索エンジンにサイトを理解してもらい、適切な結果を反映するということを指します。つまり、単に順位を上位にあげるのではなく、検索エンジンのロボットがこのサイトはユーザーにとって有益なサイトであると理解してもらい、またユーザーにとってもわかりやすく使いやすいサイト作りをすることが、SEO対策の真髄といえます。

・Googleの検索エンジンのアルゴリズムとは?

Googleの検索アルゴリズムについて簡単に解説します。検索アルゴリズムとは、Googleの検索窓にワードを入れて検索した際に、表示されるサイトの掲載順位を決めるプログラムのことをいいます。Googleはサイトの検索順位を決める際、サイトごとに評価し順位決めを行っているのですが、評価の基準については200項目程度あると言われています。Googleは無数にあるサイトを適正に評価するために、独自のプログラムを駆使しサイトの順位を決定しているのです。

おすすめ記事:Googleのアルゴリズムとは?アップデートや具体的な要因【2022年最新版】

SEOの基本的な考え方とは?

・ユーザーファーストであるということ

Googleは検索するユーザーのことを、最優先に考えます。そのため、ユーザーファーストを掲げており、ユーザーが検索した意図を汲み取り、適切な検索結果を表示することを目標に掲げています。そのため、検索結果において上位表示させるためには、ユーザーに価値を提供できるようなコンテンツでなければなりません。具体的には、①ユーザーの検索意図に合致したコンテンツ内容か?②コンテンツの内容は充実しているか?③オリジナル性があるか?④ユーザーが検索した際にすぐに表示されるか?などが挙げられます。

・コンテンツ自体に専門性や信頼性があるか

Googleは、専門性、信頼性が高いサイトを高く評価する傾向にあります。いわゆる「E-A-T」とよばれるもので、専門性:Expertise、権威性:Authoritativeness、信頼性:Trustworthinessのそれぞれの頭文字をとっています。

具体的には、コンテンツの執筆者は誰であるか、監修者は誰であるかなどが重要となります。とりわけ、法律系や医療系に関する情報というのは、弁護士や医師などが監修しているコンテンツなどが専門性、信頼性のあるコンテンツであると認識される傾向にあります。

・モバイルフレンドリーになっているか

現代においては、世界的にもスマートフォンが普及しており、パソコンではなくスマートフォンから検索するケースが多くなってきました。こうした流れを受け、Googleではモバイルファーストインデックスを導入し、スマホサイトを評価の主軸にするという方針が掲げられています。

このように、スマホサイトは現代のSEO対策においては無視できないものとなっており、

スマホサイトの使い勝手の良さについてもGoogleは評価していると認識しておきましょう。具体的には、パソコン、スマホ、タブレットなど端末ごとに最適なサイトデザインに切り替わるかだったり、フォントのサイズが適切であるかだったり、ボタンのタップがしやすいかなどが挙げられます。

・サイト構造がシンプルであるか

コンテンツには、とにかく情報量が多ければ良いというわけではありません。サイト内がしっかりと整理されており、必要な項目ごとにカテゴライズされているかについても重要です。ユーザーにとってわかりやすい構造になっていることは、イコール検索エンジンのクローラーがクロールしやすいサイトであることを意味します。

制作するコンテンツは、複雑なサイト構造にならないよう注意が必要です。

SEO対策を行う目的とメリットとは?

SEOのメリット①見込み客と接点が生まれる

ユーザーは検索を行う際、欲している情報を得たいと思っています。例えば、広島市在住で家から近場のジムに通いたいと思っていた場合、Googleで「広島市 ジム」で検索をかけたとすると、そこで上位表示されていた自社サイトに呼び込むことができれば、ユーザーに入会してもらえる確率が高まります。

これは、ユーザーに自社サイトを表示させるプル型の広告手法というものです。

このように、ユーザーはキーワードで検索を行うため、商材への関心が高いということがわかります。ジムの入会の例でいえば、すでに自社のサイトをユーザーが閲覧している状況は、入会前にすでに関係性ができているということがいえます。

SEOのメリット②集客が安定する

Googleで上位表示されれば、それだけユーザーのアクセスが増え、集客ができることにつながります。上位表示が常になると、費用対効果の高い集客資産にもなりえます。継続して上位表示させることができるように、逐一見直しをしながら上位を維持することが大切です。

SEOのメリット③広告費の削減ができる

インターネット広告は、予算をかけることで広告を表示させることは可能ですが、これはいわゆる掛け捨ての方法であるといえます。

そうではなく、ユーザーに役立つコンテンツを制作し、削除しない限りはコンテンツとして残り続けます。そのため、SEO対策としてかけた費用は無駄にはならず、長い目でみると広告費用の削減にもつながっていきます。

参考サイト:https://www.switchitmaker2.com/seo/seoguide/

SEO対策のこれまでの歴史とこれからについて

昔のSEO対策はどうだったか?

Googleは昔から今のように品質の高いコンテンツを上位表示させることはできていませんでした。仕組みの穴をくぐって、質の低いコンテンツが上位表示されるというケースもままありました。このように、質が高くないコンテンツの上位表示を目指すSEO対策を、「ブラックハットSEO」といいます。

ブラックハットSEOの最たる例が、「悪質なリンクを購入する」ことがあります。これは、SEO業者に依頼をして、自社サイトにリンクを貼ってもらうことで検索の順位を上げていく手法になります。

現代では、検索エンジンもアップデートされ、このようなブラックハットSEOは通用されなくなりました。ただ、いまだにSEOを当時のブラックハットSEOのことを連想する方も多いようです。

現在のSEO対策について

現在では先ほどご紹介した、ユーザーにとって価値を与えない、ブラックハットSEOは通用しなくなりました。

このような経緯があり、現在は「コンテンツSEO」というものが現れました。

コンテンツSEOとは、コラム記事などを活用し、ユーザーが求めている情報や内容をコンテンツ化することで、ユーザーのサイト流入を増やしていくという手法になります。

現代ではこの方法が主流となっており、SEO対策には欠かせません。これはしっかりとGoogleが生み出されるサイトをしっかりと監視し、ユーザーにとって有益であるかどうかを吟味していくため、この方法がSEO対策を行ううえで最適な手段となっています。

これから行うべきSEO対策とは

SEO対策は時代の流れによって変遷を伴いますが、これからはより「ユーザーファーストの考え方が色濃くなる」ことが予想されています。

これまでGoogleはアップデートを繰り返してきましたが、そのいずれもがユーザーにとって価値のあるページを上位に表示させたいという意思が感じられます。これは、Googleはこれからもその考え方の根本は変わらないことを意図していると考えられます。

SEO対策の具体的なやり方について

キーワード選定を行う

キーワードの選定は大切です。SEO対策を行いたいページに対して、キーワードを1つ選択します。1ページに1つとする理由としては、キーワードが多すぎると、ページのテーマが薄れてしまい、結果的にどのキーワードにおいても上位表示が難しくなるためです。ただ、キーワードによっては、情報を網羅することができ、上位表示に繋がる場合もあるので、実際の順位と流入しているキーワードを確認してコンテンツの整理を行うことが必要です。

テーマから外れているコンテンツについては、別ページに分け内部リンクを設置することによって関連性が高まります。結果として、各キーワードに特化することで、Google側からは専門性のあるページとみなされ、順位アップされやすくなります。

ただ、注意点として、需要が多いキーワードはそれだけ競合が多いので、上位表示が難しくなる傾向があります。例えば、「ダイエット」というキーワードを設定した場合、そのキーワード自体がレッドオーシャンとなっているため、上位表示することはほぼ不可能です。

そのため、キーワードのボリュームにもよりますが、はじめに下層ページを2〜3語の複合キーワードで対策すればよいです。

下層ページの複合キーワードで上位化できれば、上層ページも内部リンクにより評価されます。トップページ、カテゴリのトップなどの上層ページで、ビッグキーワードを狙っていくとよいでしょう。

内部対策を行う

キーワードが決まれば、キーワードをタイトルや見出しなどに自然な形で入れていきます。

ページタイトルはSEO対策を行う上でとても重要なので、慎重に設定しましょう。検索するキーワードで、ユーザーは何を求めているのかというところまで深く考える必要があります。

ページタイトルは、最初の方になるべくキーワードをもっていきます。また、タイトルの文字数も30文字程度が理想です。

見出しには、<h1><h2><h3>といった表記をしますが、大見出し、中見出し、小見出しといったように、ユーザーにとってわかりやすいコンテンツを作成することが大切です。

内部リンクを構築する

内部リンクは、簡潔にいうと関連するコンテンツをつなげていくことです。ユーザーが求めている答えをしっかりとコンテンツの中で提示できているかがポイントになります。

ユーザーの求めているコンテンツを見極め、競合よりも優っている内容にしていくことで、上位表示につながっていきます。

内部リンクを設置することで、Googleのクローラが、テキストリンクを巡ることで関連性が高まっていきます。

訪問するユーザーは、検索したことに対して答えを求めていますが、関連リンクだと検索したユーザーは利便性を感じる可能性があります。

そのため、内部リンクの構築は慎重に行う必要がります。

外部対策をする

外部対策とは、外部からのリンク、いわゆる「被リンク」のことを指します。

外部対策もSEO対策において非常に重要です。

例えばブログの記事などで参考になる記事のリンクを紹介する場合がありますが、こういったリンクはSEO対策において有効です。紹介したいと思われるコンテンツを作るということがポイントになります。質が高く、自然なリンクについては、Googleからは高く評価されることがわかっています。SEO対策において、最も効果が高く重要な要素のひとつになるので、しっかりと外部対策を行うことが大切です。

SEO対策で必要な費用は?

SEO対策の外注化する際の費用を知ることは大切

SEO対策を外注化する場合、何にどれくらい費用がかかるのか知っておくのは重要です。費用の相場を知ることで、SEO対策業者との打ち合わせを行う際、事前に知識があるうえで話ができ、スムーズな打ち合わせができます。

SEO対策でかかってくる費用についてご紹介していきます。

SEO対策ではどんなことに費用がかかる?目的別のSEO対策の相場

SEOコンサルティング

費用の相場としては、10〜50万円/月となります。

この施策は、総合的なコンサルティング支援となり、調査や分析、企画に加え、コンテンツの作成支援や、ライティング指示・指導などが含まれます。

SEO業者に依頼する前に注意しておきたいのが、「どこまでの作業をやってもらえるのか」ということを事前に確認すること。作業内容が不明瞭な会社も中にはあるので、事前のすり合わせをしっかりと行うことでトラブルを未然に防ぐことができます。

・SEOサイト設計コンサルティング

費用の相場としては、10〜100万円以上となります。

作業内容としては、新しくサイトの設計を行う際、調査、分析、企画の部分について請け負ってもらえます。

具体的な作業としては、キーワードの調査、競合の調査、自社サイトの分析、コンテンツの企画などがあります。

これらの作業は、ホームページ制作会社が対応する場合もあります。

このタイプは月額払いではなく一括払いのため、目的達成までの目処が立てやすく作業内容もわかりやすいです。

・コンテンツSEO

費用の相場としては、記事本数×記事単価で計算を行います。1記事あたり、数千円〜10万円程度が相場となります。

作業内容としては、記事を作成することによって、アクセス数のUPを図ることを目的としています。またこのタイプの支払い方法は2つあり、一括支払い型と月額固定費用型があります。また、調査や分析、企画ができていることを前提として、コンテンツを納品することで仕事が完結します。この場合、ライターに執筆を依頼するケースが多いですが、記事の質や専門性が高くなるほど、ライターの単価は上がる傾向にあります。

・内部SEO対策

費用の相場としては、10〜20万円程度となります。

作業内容の例としては、サイトマップ送信やサイト構造の最適化、パンくずリストの設置などが挙げられます。

・外部SEO対策

こちらの費用の相場は、月額固定費型の場合は1〜15万円/月程度、成功報酬型の場合は、1〜100万以上/月となります。

月額固定費用型の場合、毎月外部リンクを獲得していきます。

一方、成功報酬型の場合は、クライアントが指定したキーワードに対して、外部SEO対策を行います。順位に基準を設け、「○位以内にランクインできたら成功報酬を支払う」という取り決めを事前に行い、達成されれば支払うという方式になります。

SEO対策会社で失敗しないために準備すべきこと

適切なSEO対策会社を選ぶ

SEO対策会社は国内でも数多く存在します。数多く存在するからこそ、どの会社に依頼したらよいか迷ってしまうと思います。ここでは、SEO対策会社の正しい選び方について、簡単に解説していきます。

SEO対策会社を選ぶためのポイント

・担当者との相性はどうか確認する

SEOは短期、長期の場合とさまざまですが、担当者との相性は最も重要だといえます。

「この人と一緒に仕事をしたい」と思える方を選ぶのが大切です。例えば、以下のようなタイプの人がおすすめです。

説明がわかりやく、専門用語をあまり使わない

○間違った施策に対してストップをかけてくれる

○しっかりとヒアリングをしてくれる

上記のような担当者だと、安心して仕事を任せることができます。

参考記事:SEO対策会社の選び方

・作業範囲を確認する

SEO対策会社の作業範囲は、作業内容によってさまざま。特筆すべきは、アドバイスのみであるか、実行まで一緒にやってくれるかをしっかりと確認しておきましょう。それぞれ費用にも大きな差が生まれますので、予算と相談して決めていくことが大切です。

実績を確認する

SEO対策に関する知識にとどまらず、業界についての知見も必要です。もし間違った情報を世に広めてしまうと、自社に大きな損害を被ってしまう可能性があります。

そのため、担当者にこれまでどのような業界を手掛けてきたのかという実績について問うとよいでしょう。その業界について知識が豊富な場合は、安心して任せることができます。

まとめ

ここまでSEOについての基本的な知識について解説してきました。SEO対策と一言にいっても、さまざまな施策があり何から始めていいのか迷ってしまうこともあるかと思います。また、SEO対策会社もたくさんあるので、どの会社に依頼すればよいか迷う場合もあるでしょう。いずれにせよ、自社にマッチしたサービス、会社を選ぶことが大切になります。

この記事を読んでSEOに関する基礎的な知識を深めていただき、自社にとって必要なSEO対策を実践していっていただけますと幸いです。